もう限界
2014年01月08日 (水) | 編集 |
アメリカから帰国た私の姿を見た両親が真っ先に言ったのは、「よく頑張ってきたね」でも「日本が恋しくなかった?」でも「お帰り!」でもなく、「あんた、すっごく痩せたね!」だった。
この時の私の外見はすでに病的なほど痩せていたはずで、思わずそう口から言葉が出てしまうのも今なら理解できる。
私は単に「そう?うん、そうかもね」と答えて、アメリカから持って帰ったお土産を見せてその場をやり過ごしたような記憶があるよ。

帰国したのは大学2年の冬で、3年の新学期が始まるまで少しお休みがあったから、お休みの間は実家で過ごした私。
アメリカ滞在中に「私、ちょっと普通じゃないかも」と意識し始めながらも、もしかするとアメリカで慣れない食生活になったからそうなってしまっただけで、日本に帰国したら何もかも元に戻るんじゃないか、という期待はほのかにあった。
でも、日本食の、しかも食べ慣れたお母さんの料理でも、私は食べることが出来なくなっていたの。
アメリカで電話越しに「日本に戻って食べ慣れた食事をしたら、すぐに食欲は戻るよ」と言ってくれたお母さんも、明らかに食べ物を受け付けられなくなってしまった私の様子を見て、「病院に行って相談しよう」と何度も誘ってくれた。

この時、食べることが出来た食事量は本当に僅か。
確か、1食あたりデザート皿に盛れる程度の野菜と、クラッカー1パック程度だった気がする。
毎日、数時間おきに体重計に乗っては、体重に変化がないかをチェック。
1日中とにかく寒くて、体重計に乗りに行ったり、何か必要なことがない限り、コタツの中に入ってテレビを見たり、漫画を読んだり。
漫画を読むのは昔から大好きなのに、頭がうまく働かないせいで内容がスムーズに理解できず、一回で一冊読み切ることが出来なくなっていた。
数ページ読んでは、疲れたから少し横になる。そんな感じ。

アメリカで体重を定期的に測り始めてから、病的に体重を測ることを止めるまで、記録を付けていたメモをまだ持っているの。
今見ると、本当に信じられない数字。
ちょっとだけ公開すると、
1月26日 38.4キロ
2月1日 37.6キロ
2月11日 37.2キロ
2月17日 37.0キロ
…と続いて、
3月20日 34.7キロ

3月20日は日本に帰国する2週間前くらい。
ちなみに、アメリカで久しぶりに体重を測って43キロという数字に驚いたのは、12月くらいだったかな。
とにかく急激に体重が減っていったことになるね。

帰国して周囲に驚かれ、これまで飽きるほど使っていた実家のご飯茶碗に何も乗せることが出来なかった私は、ようやく自分が本当に病気なんだと自覚したよ。
自覚したからといって、すぐに何かが変わる訳でもなく、すごく少ない食事量と数時間おきの体重測定をしながら、あとはコタツに入って暖を取りながら漫画や本を読んで過ごす日々。
この頃からだんだん、「今以上に何かを食べるのは怖いけど、もうこんな毎日を過ごすのは嫌だ」と思うようになっていった。
正直、座っているだけでも辛い時もある日々。
外見はどんどんガリガリになっていき、視界が歪んでいる自分の目から見ても、明らかに病的に痩せていると分かった。
夜はぐっすり8時間くらい寝たいのに、3時間くらいで目が覚める。
今ではもう、ぐっすり眠れていた時の記憶がない。
思い返してみれば、アメリカに留学した頃くらいから、一度も目覚めずに朝を迎えることが無くなっていた。
辛い。
もう止めたい。
でも、今の食事量を変えるのは怖い。
気が狂ってしまうかもしれない。

そんな思いがどんどん強くなっていきながら、大学の3年の新学期が始まる数日前には、実家から大学近くのアパートへ戻った私。
不思議と、大学生活が普通に送れるかどうかの心配はあまりしていなかった。
大学に合格してから、海外留学だけを目標に日々勉強してきた私にとって、大学に行かないという選択肢はまったくなかった。
それどころか、アメリカ留学中にさらなる海外留学へ応募し、選考を勝ち抜いて、3年の秋からはイギリスへ約1年間の留学が決まっていたのだから。
もはや留学だけが生きる目標といってもいいくらい、手に入れたイギリス留学は逃したくなかった。
その為には、4月から秋まで、真面目に大学生活を送らないといけない。
でも4月の春、私は、駅の階段を最後まで登りきることができず、2度は途中で立ち止まって休憩し、フラフラしながら歩く始末。
体力はもう限界。本当に限界だった。
周囲の人には絶対気づかれないよう、分厚い服とコートで痩せ細った体型を隠していた。
もし大学の先生が私の姿を見て「こんな状態でイギリスへ留学させるわけにはいかない」と判断されはしないか、本当に心配だった。

私がこんな状態で大学生活を送れるはずがないと考えたお母さんは、アパートに戻ったら、近くの病院へ行くよう私に約束させた。
もう限界を感じていた私も、「うん、行くよ」と返事をした。
約束はしたけれど、戻ってからは新学期のカリキュラム登録や初授業に忙しく、なかなか病院に行けずにいた。
なにせ、学校へ行くこと自体が、この頃の私にとっては大仕事。
歩いて20分もしない距離にあるとはいえ、学校に着くころには疲れていた。


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