自分を見つめなおす時間
2017年09月13日 (水) | 編集 |
昨日、青年海外協力隊(JICA)の一員として、とある国に滞在中の友達から急に連絡が入った。
「相談したいことがあるの。電話していい?」

相談内容は「急に眠れなくなった」ってことだった。
その状態がもう1か月近く続いているという話。
もしかして鬱になってしまったんじゃないかと不安になって電話したくなったとか。

眠れなくなるまでの経緯を聞いてると、過去の自分と重なることが多々あってゾッとした。
彼女は海外に派遣される前に3か月間みっちり研修をしたわけなんだけど、寮で朝は5時台起床、日中はずっと研修、夜11時や12時に就寝――そんな生活をして、いざ海外に渡ってからも最初の1か月は最寄りの大きな都市で研修。
現地で即戦力となるためには必要な研修ばかりなんだけど、とにかく缶詰め状態でやって、配属先にやっと着いた途端、物事が急変した。

やることがない。
勤める予定の仕事は1か月後にスタートするという。
じゃあこの機会に語学学校に通い詰めてもう少し語学力をつけようと計画していたら、肝心の語学学校は休校中(夏休みか何か)。
見知らぬ土地で、まだ必要最小限の言葉しか話せない環境で、突然空白の時間ができた彼女は「やることがない」ことの恐ろしさに直面することになった。

最初の1週間くらいはよかったんだって。
新しい環境に入るって刺激があることじゃない?でも、長くはもたない。
そして初めて、彼女は「やることがない明日」が来るのが嫌になってきて、どうせ何もしない日中の活動時間を少しでも短くしようとお昼近くまで家でゴロゴロ。

お国柄(発展途上国)、外をブラブラ歩けば中国人と間違えられて「ニイハオ~」と声をかけられるのが嫌で、道端でたむろしている男たちに「どこ行くの?」「彼氏は?」「遊んでよ~」と何度も声をかけられるのが怖くて、外出もどんどん控えるようになった。

部屋の中にこもっていると、襲ってくるのは罪悪感ばかり。
JICAの一員として働くために来ているのに、一体何をしてるんだろう?
ここに来るまでは「あんなことしたい、こんなことしたい」と思ってたのに、全てがつまらないことに感じられるのは何でだろう?
私は一体何がしたかったんだろう?

そんな日々を過ごすうち、眠れなくなった、と。

あー、知ってる、その感覚。
話を聞いてて、すぐにそう思った。
要するに、「やるべきこと」が無くなった時、急に心が空っぽになっちゃうんだよね。
よっぽどハマッてる趣味がある人はそんなことないんだろうけど、特にある目標に向かってそれだけのために生きてきた人間にとって、「やるべきこと」が無いのは苦痛なの。

まるで「やるべきこと」がない自分は無力でつまらない人間に見える。
何の魅力もなくて、どう時間を使えばいいかも分からない、空っぽな存在に見えてきちゃう。

私が彼女に言ったアドバイスは↓(主なことだけ)
・何もしない/できないのは悪いことじゃない(特に彼女の場合、職場が休みなら仕方ない)。
・これまであんなに缶詰め状態で忙しく過ごしてきた人間が、突然スケジュールがら空きな日々に放り込まれれば、誰だってそうなる。
・恥ずかしながら、日本の茨城県というロケーションにいる私でさえ、そうなったことはある。
・時間を思いっきり自由に使えるのは、恐らくこれが最後。結婚→子育てと自分の時間は減っていく一方になるはずだから、気兼ねなく羽を伸ばそう。
・せっかく海外にいるんだから、なんてことは考えず、「人生で死ぬまでにやりたいこと」は何なのかを考えてみる。例えば、この機会に小説の大作をじっくり読破してみるのもアリ(確かにそれは帰国してからでもできることだけど、帰国してそういう時間が持てるかどうかは分からない)。
・ベッドは寝るためだけに使うこと。本を読む、ネットをするetc.は机で。

きっと、彼女は今、自分を見つめなおす時期なんだよね。
こういう経験を超えた先に、もっと豊かな人生が待ってるんじゃないかな、と思う。
実はこれ、私が自分に言い聞かせてることでもあったり。

そうそう、自分を見つめなおす時期。
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